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米国調査結果:エンゲージメントを高める優秀なマネージャに必要なのは経験や成績ではなく生まれつきの素質

[ Work ]2016/02/25 18:15

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優秀なマネージャーと聞くとどんな人を思い浮かべますか?優秀なマネージャーはいつも自分のチームにエンゲージし、高い目標を達成します。そして彼ら自身だけでなく、チームメンバーが自分の仕事やチームにエンゲージしやすい環境を創り、生産性の高い、利益を生み出せる職場環境を作りもします。

マネージャーのエンゲージメントが低いと、会社のパフォーマンスも下がる

そんな優秀なマネージャーだけで構成された組織は理想的ですね。しかし残念なことに、大手調査会社Gallup社の調査によると、アメリカで働くマネージャー層のうち、実に70%は仕事にエンゲージできていないのです。( 引用:State of the American Manager: Analytics and Advice for Leaders.)

こうしたマネージャー層のエンゲージメントの低さは、その下で働く従業員のエンゲージメントを押し下げることにも関係しています。Gallupの別の研究で報告されているように、アメリカでは30%の従業員しか仕事にエンゲージしていません。

世界でみるともっと悪く、エンゲージしているのはわずかに13%、過去12年間これらの数字はほとんど変わっていません。この事実は世界中の大多数の従業員が良い仕事ができておらず、会社に貢献できていないことを意味しています。(引用:70% of U.S. Workers Not Engaged at Work, Employee Engagement Insights and Advice for Global Business Leaders, How to Tackle U.S. Employees’ Stagnating Engagement )

従業員エンゲージメントを高めるのは優秀なマネージャー

Gallup社は過去2年間にわたる数百社のパフォーマンスに関する研究で、2700万人の従業員、そして250万以上のビジネスユニット(マネージャーがいるチーム)のエンゲージメントを調査しました。どの企業も業種や企業規模、立地に関係なく、ワークグループ毎の仕事のパフォーマンスにバラつきがあり、その原因は従業員のマネジメント方法に一貫性がないことが原因であることが分かりました。 

これに対し、Gallupは顧客評価、利益率の高さ、生産性の高さ、品質、離職率、欠勤率、不正、安全性に関する事故などの評価を含む指標である「Vital Performance Indicators」と従業員エンゲージメントと関連性を発見。あらゆるビジネスユニットにおいて、従業員エンゲージメントが高い企業ではVital Performance Indicatorsのすべてが良い結果となっていたのです。(引用:Employee engagement, Vital Performance Indicators)
  
このような良い結果を導くために企業が出来ることはなんでしょうか。チームのパフォーマンスに大きく影響するのは、モチベーションや仕事上のモラル、評価の透明性などですが、チームメンバー個々人が重視するものは人それぞれで異なります。結局のところ、パフォーマンスに差が出る最大の要因はそれぞれ個々人の人間性の中にあるため、それらを引き出せる優秀なマネージャーを見つけることが最初にすべきこととなります。

マネージャーに必要なのは実績でも経験でもなく素質

もしあなたの会社に優秀なマネージャーがほとんどいないとしたら・・それは必要な”素質”を持つマネージャーが少ないと言えます。この”素質”は多くは生まれつきのものであり、知識や経験、スキルとは異なります。(知識や経験、スキルなどは素質を強みに変えるものでしかありません。)正しい”素質”を持ち合わせていなければ、どんなトレーニングや経験も優れたパフォーマンスにはつながりません。

Gallupの調査によると10人に1人はこういった優秀なマネージャーの素質を持っています。この10%がマネージャーの役割を実際に担った時にこそ、チームメンバーや顧客に自然にエンゲージし、最高のパフォーマンスを出し続け、高い生産性を生み出す文化を醸成するのです。これに加えて、企業がコーチングや能力向上プログラムを提供していた場合は、残る9人中の2人もマネージャーとしての才能を開花させ、高いレベルでパフォーマンスを発揮するようになります。

また同調査では、現在マネージャーの職にある人のうち、およそ20%はハイレベルな素質を持ち、残りのうち20%はまずまずの素質を持ち、これらを合わせた40%のグループは、平均的なマネージャーと較べて48%高い利益を企業にもたらすこともわかりました。

しかし、マネージャーへの昇格決定において、ハイレベルな素質を持った人材の82%が見落されていたこともわかりました。これは従業員エンゲージメントを考え、高いパフォーマンスを生み出す組織文化の醸成を考える上でアメリカのみならず、世界中でも憂慮すべき問題です。

マネージャーが研修などを通じてチームにある程度エンゲージしていくことは可能です。しかし、もともとのマネージャーとしての素質が無かったら、個人個人のニーズや強みにフォーカスすることや、チームメンバーを正々堂々と評価し、目標のために人々を集め、効果的に仕事を実行するなどが難しく、日々の仕事の中でマネージャーもチームも疲弊することになります。素質を見極めずにマネージャーとしたことで、アメリカ企業は年間数千億円のコストを無駄に払っていると調査では伝えています。

科学的に素質がある人材をマネージャーに選ぶ

従来のマネージャー選考プロセスはでは非科学的であり非効率的なものです。同調査でアメリカのマネージャーに「なぜ今のポジションに採用されたと思うか?」質問したところ、彼らは一様に自分たちがマネージャーのポジションにつく前の成功体験や、それまでの会社やその専門分野での在任期間について言及しました。

しかし残念ながらこれらの要素は、彼らがマネージャーとして成功する素質を持っていることとは無関係です。成功したプログラマーや営業担当者、優秀なエンジニアが持つ素質は、有能なマネージャーの素質とは無関係なのです。(引用:Talent-Based Hiring and Strengths-Based Development)

あなたの企業ではマネージャーとしての素質ではなく、在職期間や過去のパフォーマンスで判断して従業員をマネージャーに昇格させていませんか?これは実際うまくいきません。経験やスキルはもちろん重要ですが、それよりも重要なのは人が無意識に使っている思考パターンや感覚、振舞いなどの素質なのです。これらを分析し、適格な人材をマネージャー選考に活用することで、よりパフォーマンスを生みだす組織づくりに繋がるのです。

マネージャーの素質を持った従業員をどの企業でも抱えている

マネージャーとしての十分な素質を持った従業員はどこの企業にもいます。前述の通り、Gallupの研究では10人に一人が優秀なマネージャーとしての生まれつきの素質を持っていることが分かっています。そして、大企業ではおよそ10人の従業員に対して一人のマネージャーがいます。これらを組み合わせると、計算上はどこのチームにもマネージャーの素質を持った人が1人はいることになりますが、実際にその人がマネージャーになっていることはまれで、一般の従業員であることがほとんどなのです。

経営層がやるべきことは優秀なマネージャーの素質をもった人材を探す分析を行い、マネージャーとして正しい人材を選出する可能性を最大化することです。各種Talent AuditsやTalent Assessmentsなどのツールが優秀なマネージャーになれる生まれつきの素質を持った人材を見つける役に立つでしょう。

pic from investopedia.com

Licensed material used with permission by Gullup

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Happyw編集部