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子供のいる専業主婦の幸せ度が低い?その理由と対策 前編【実践幸福学】

[ Life ]2015/09/06 06:00

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専業主婦は幸せ度が低い?アメリカGlallup社の調査で「子供のいる専業主婦の幸せ度が低い」という結果があります。

調査ではアメリカ人女性6万人以上を対象に、「こどものいる専業主婦」、「働くママ」、「子供のいない女性」の3タイプに分けてそれぞれの幸福感やストレス度合いなどをアンケート。その結果は驚くべきもので、子供のいる専業主婦がもっとも「不安」や「悲しみ」、「ストレス」や「怒り」、「気持ちの落ち込み」を感じていたのです。

これについて、科学的に幸福になる方法を研究している”幸福学”の第一人者、慶応義塾大学SDM研究科委員長の前野隆司教授にお話を伺いました。働きながら子育てをしている方にも役立つ内容となっています。(先生の著書「幸せのメカニズム」のご紹介記事はこちら

子育てに専念しすぎると幸せ度が下がる結果に

--アメリカの女性、6万人以上を対象とした調査で「専業主婦の幸せ度が低い」という結果が出ています。多忙な方が幸せという研究結果もありますが、実際どういった理由が考えられるのでしょうか?

前野:もし日本でも同じことが言えるとしたら、子育てに専念しすぎると「幸せの4因子」が高まりにくくなることに理由がありそうですね。たとえば、4因子のひとつ「つながりと感謝」。幸せは”他の人と繋がっていくこと”で上がりますが、子供がかわいいと家でずっと2人だけでいると、他の人と繋がる可能性が減ってしまいます。

また、「自己実現と成長」という因子においても、子育て以外にやりたいこと(自己実現していきたいこと)があって、子育てが忙しくて実現しにくくなるなど。こういったことでも、幸せ度が下がることにつながっていきます。

「なるほどだから専業主婦は不幸」と、短絡的にとらえてほしくはありません。また、子育てが悪いというつもりももちろんありません。ただ、先の例のように、「社会との繋がりが減ったと」か、「自分の自己実現が難しくなった」時に、さらに子育ての悩みが加わると・・、(幸福の4因子である)「楽観とマイペース」も失われて「子供の奴隷だ」と思ってしまうことさえありえます。そういう意味で「子育て」は非常に不幸になる要素はらんでいるともいえますね。

「子育てをどう捉えるか?」や「つながり」が幸せ度を上げていくポイントに

--子育てが不幸にならないようにするにはどうすればよいでしょうか?

前野:ひとつは「気の持ちよう」を変えることですね。

これは個人的な意見ですが、子どもとの繋がりは一生つづいていく唯一無二のものです。大げさに聞こえるかもしれませんが、子育てを「聖なる喜び」ととらえられるか?はポイントだと私は感じています。

こういった捉え方を見直すことで、「気の持ちよう」が変わります。

(編集部注:とらえ方によってストレスが悪いものにも良いものになるなど、人間の主観に関する多くの研究があります。参考記事:「ストレスは悪いもの」はウソ!?意識次第でストレスはメリットに。)

「気の持ちようを変える」には他にも、「子どもがこれからどう育っていくか?」とワクワクしたりすることや、自分なりの考えでマイペースに育ててみることなど、いろいろな方法があります。先ほど家にずっといることについて、「社会からすごく離れてしまう」というマイナス面を挙げましたが、一方で「子供との関係がすごく密接になれれば、気の持ちようが変わる」というプラス面も持っていたりもしますね。

ここで怖いのは、何か悩みが出てきた時に「気の持ちよう」が変わってしまうことです。例えば、夫が忙しいとかね。幸せには好循環と悪循環の繋がりがあって、たとえば幸福の4因子で、誰かと楽しい時間を過ごして「つながりと感謝」が高まると、気持ちが楽になって「楽観とマイペース」が高まり、何か新しいことをやってみようと思ったりします。これは好循環ですね。一方で、一旦気持ちが落ちちゃうと悲観的になり、人とつながるのが面倒になりと、グーッと悪循環が始まることがあるのです。

幸せな循環に居続けるためのポイントは、つながりですね。子どもとの繋がりだけでなく、夫との繋がり、社会(まわりのお母さんとか)との繋がりですね。子供が小さい頃だと難しいかもしれないけど小学生ぐらいなればやりやすくなっていきます。

例えばうちの妻であれば PTA との繋がりはすごい幸せに繋がっていたそうです。最初は 「PTAやる人いないからどうしよう」と言ってたんですが、話しているうちに「やらない理由ないじゃない」と変わりましたね。というのも、幸せの研究をしていたので、人とつながっていくということも、人のためなにかやれるということことも、いずれも幸せに繋がることが分かっていたからです。ある種の自己実現だということもハッキリしていました。

さかのぼって小学生以前ですと、子どもが3歳ぐらいの時、区役所に「子育てを考える会」の案内が貼ってあったんです。これも行かない理由はないよって(笑)、最初は講演会に行ったんですよね。そして、行ったら今度は運営チームに誘われたんですよ。「忙しいけど、これも行かない理由ないじゃない」って参加すると、妻も頑張るから責任者とかになっちゃうんです。結局子育ての会の会長や、その後のPTAでも会長やることになりました。

PTAとかコミュニティでの活動は大変なようでイキイキするし、ネットワークも広がるんですね。困ったときの助け合いも出来て強いです。たとえば仲間内のお父さんがちょっと時間あるからと子育てを手伝ってくれたり、ちょっとした不幸なんかはねのけるくらいになっていったんですよ。

公園デビューがうまくいかずに1人でいる方もいるかと思いますが、子どもが泣いてるからと、2人で家にいても繋がりは増えにくいですから、ひとりでもいいから他でお友達をつくってほしいですね。公園デビューの方が、近くて移動が少なかったり、条件的にはいいかもしれませんが、他の手もあるわけです。

区役所に行くのもいいかもしれないし、新聞に挟んであるようなタウンニュースみたいなものにもヒントがあるかもしれません。いろんなイベントがあるんですよね。コンサートとか行くと、ボランティアスタッフ募集とかね声かけられたらチャンスです(笑)。そうなったらしめたもので、やってみるといいんですよ。なんでもいいからつながる。個人的にはやはりリアル(直接対面)のほうが圧倒的に情報量が多いのでオススメしたいですが、もちろんインターネット経由でもいいと思います。

後編へ続く

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Happyw編集部